サイエンスカフェPage.38
「太陽系外惑星はどうやってできるの?」
講 師: 国立天文台天文シミュレーションプロジェクト 専門研究職員 押野 翔一 氏
開催日: 2016年10月16日(日) 15:00~16:00
系外惑星が最初に発見されてから20年以上が経過して、発見されている系外惑星の数は数千個を超えている。
今回の講演では系外惑星の発見の歴史から説明を行った。
1995年に初めてホットジュピターが発見されるまで、太陽系以外には惑星系はなく、太陽系が特異であると考えられていたが、その後の観測により太陽系も数ある惑星系のうちの一つであるということがわかってきた。
系外惑星には太陽系には存在しないホットジュピターや、楕円軌道を持つエキセントリックプラネットや、地球より大きな岩石惑星であるスーパーアースなどが発見されていて、これらの惑星をどう作るか様々な研究がおこなわれている。
惑星形成理論はもともと太陽系の惑星を再現することから研究が始められており、現在ではこの理論をもとに、様々な系外惑星を形成できるような汎惑星形成理論の構築が進められている。
惑星形成の現場は、現在の望遠鏡より高解像のデータや長期間の観測が必要であるが、シミュレーションを利用することによりコンピュータの中で惑星形成の現場を再現しこのような多様な惑星を作る研究に利用されている。
講演ではホットジュピターの形成メカニズムとしてガス惑星の移動のシミュレーションと惑星の軌道不安定によるエキセントリックプラネットの形成のシミュレーションの紹介を行った。
担当: 押野 翔一
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